運命の恋人 ~上司は美しい悪魔の生まれ変わりだった~
早乙女さんは、私と龍崎さんを二人にするために京子を連れて帰ってくれたのだろう。
「早乙女のやつ…変な気を使いやがって!」
龍崎部長は、ぼそっと呟いた。
京子たちが居なくなり、さっきの早乙女さんの話が気になった。
「あの…さっきのお話で…三枝物産のお嬢さんは、本当に早乙女さんが罰を与えたのですか?」
「大天使は優しく許すだけではないんだ。時には厳しいことも行う…俺と違っていつも平等なんだよ。不正や歪んだ心は許さない。」
私は言葉を失った。
(…悪いことをすると罰が当たるって…おとぎ話じゃないんだ…)
龍崎さんと二人残された私は、緊張のあまり少し飲みすぎたようだ。
頭が少しくらくらしている。
「鈴木さん、大丈夫か…?飲みすぎてないか?」
「…だ…大丈夫…れす!」
「大丈夫じゃないな…帰るか。」
「い…嫌です…まだ…帰りたくない!」
「…こまった奴だな…じゃあ…仕方ない…家で飲もう。」
足元も危ない私は、龍崎さんに支えられるようにお店を出た。
「…っまったく…手のかかる奴だ…」
龍崎さんは呆れたように呟いた。
その時、体がふわっと浮いた。
私は何が起こったか一瞬わからなかったが、どうやら龍崎さんにお姫様抱っこされてるようだ。
(…噓でしょ…恥ずかしい…)
酔った頭でも、恥かしさは残っている。
さらに顔は赤くなっているだろう。
「おい…足をバタバタするな…落とすぞ…まったく!」
「あの…重いから…おろ…して…くだ…さい…」
龍崎さんは私を抱えたままタクシーに乗り込んだ。
私を自分の隣に座らせると、倒れないよう肩に腕がまわされる。
心臓がドクンと鳴り、飛び出しそうだ。
恥ずかしさで腕から逃れようとすると、さらに強い力で引き良せられた。
「動くな、じっとしてろ!」
耳元で聞こえる声に、ドキドキしながらも心地よくなってくる。
いつしか夢の中にいた。
物音に気付き目覚めると、私は龍崎さんの家のリビングに運ばれていた。
酔いがまわり、かなりフワフワした気分だ。
龍崎さんは目を覚ました私に気付くと、心配そうに話しかけた。
「鈴木さん…僕は構わないけど、高山君に連絡してあるのか?」
「大丈夫で…す。京子と朝まで飲むこともあるので!」
「お前たちは…そんないつも飲んでいるのか。」
龍崎さんはお酒ではなく、ミネラルウォーターに氷を入れて私に渡した。
「冷たくて…美味しい…ありがとうございます…」
「君はもうこれ以上お酒は止めたほうがいいな。」
「嫌です…。もう少し一緒に飲みたいのに!」
「可愛い我儘だが、ダメだ!」
私は龍崎さんの飲んでいるワイングラスを取ろうとしてバランスを崩した。
前に倒れそうになる私を、前から受け止めてくれたため、抱き着く姿勢になってしまった。
龍崎さんの香がする…
腕の中が温かい…
気持ちがいい…
「早乙女のやつ…変な気を使いやがって!」
龍崎部長は、ぼそっと呟いた。
京子たちが居なくなり、さっきの早乙女さんの話が気になった。
「あの…さっきのお話で…三枝物産のお嬢さんは、本当に早乙女さんが罰を与えたのですか?」
「大天使は優しく許すだけではないんだ。時には厳しいことも行う…俺と違っていつも平等なんだよ。不正や歪んだ心は許さない。」
私は言葉を失った。
(…悪いことをすると罰が当たるって…おとぎ話じゃないんだ…)
龍崎さんと二人残された私は、緊張のあまり少し飲みすぎたようだ。
頭が少しくらくらしている。
「鈴木さん、大丈夫か…?飲みすぎてないか?」
「…だ…大丈夫…れす!」
「大丈夫じゃないな…帰るか。」
「い…嫌です…まだ…帰りたくない!」
「…こまった奴だな…じゃあ…仕方ない…家で飲もう。」
足元も危ない私は、龍崎さんに支えられるようにお店を出た。
「…っまったく…手のかかる奴だ…」
龍崎さんは呆れたように呟いた。
その時、体がふわっと浮いた。
私は何が起こったか一瞬わからなかったが、どうやら龍崎さんにお姫様抱っこされてるようだ。
(…噓でしょ…恥ずかしい…)
酔った頭でも、恥かしさは残っている。
さらに顔は赤くなっているだろう。
「おい…足をバタバタするな…落とすぞ…まったく!」
「あの…重いから…おろ…して…くだ…さい…」
龍崎さんは私を抱えたままタクシーに乗り込んだ。
私を自分の隣に座らせると、倒れないよう肩に腕がまわされる。
心臓がドクンと鳴り、飛び出しそうだ。
恥ずかしさで腕から逃れようとすると、さらに強い力で引き良せられた。
「動くな、じっとしてろ!」
耳元で聞こえる声に、ドキドキしながらも心地よくなってくる。
いつしか夢の中にいた。
物音に気付き目覚めると、私は龍崎さんの家のリビングに運ばれていた。
酔いがまわり、かなりフワフワした気分だ。
龍崎さんは目を覚ました私に気付くと、心配そうに話しかけた。
「鈴木さん…僕は構わないけど、高山君に連絡してあるのか?」
「大丈夫で…す。京子と朝まで飲むこともあるので!」
「お前たちは…そんないつも飲んでいるのか。」
龍崎さんはお酒ではなく、ミネラルウォーターに氷を入れて私に渡した。
「冷たくて…美味しい…ありがとうございます…」
「君はもうこれ以上お酒は止めたほうがいいな。」
「嫌です…。もう少し一緒に飲みたいのに!」
「可愛い我儘だが、ダメだ!」
私は龍崎さんの飲んでいるワイングラスを取ろうとしてバランスを崩した。
前に倒れそうになる私を、前から受け止めてくれたため、抱き着く姿勢になってしまった。
龍崎さんの香がする…
腕の中が温かい…
気持ちがいい…