運命の恋人 ~上司は美しい悪魔の生まれ変わりだった~
私は俯いて座っている龍崎さんに抱き着くが、ぼんやりして反応がない。


「圭吾…圭吾…しっかりして…」


早乙女さんはその様子を見て何か気づいたようだ。

「どうやら…龍崎は、薬を使われたようだな…。まったく…手のかかる奴だ!」

早乙女さんが龍崎さんの胸に手を当てた。

そして、何か言葉を囁くと…

龍崎さんは、急に目を開けて顔を上にあげた。


「恵美…早乙女…それに柳原さん…なぜ俺はここに居るんだ!」

気づいた圭吾の様子を見て、柳原は悔しそうに叫んだ!

「もう少しだったのに、なんで邪魔するのよ!それに、なんで鈴木さんがここに居るの!応接室に閉じ込められていたはずじゃない!」

その言葉を聞いて、応接室に閉じ込めた犯人は柳原だと気づいた。

「柳原さん、私を閉じ込めたのは…あなたの命令だったの?」


「ちっ…渡辺…使えない奴。」

柳原は吐き捨てるように呟いた。
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