運命の恋人 ~上司は美しい悪魔の生まれ変わりだった~
振り向いた圭吾の顔を真っすぐ見ながら私は話した。
「…っえ…お願い?」
「…うん。あのね…もしよければ、亡くなった圭吾の奥様のお墓に連れて行って欲しいの…」
「…恵美、なぜ…」
「…私は、奥様に圭吾を幸せにすると、約束したいの…直接ご挨拶もしたいし…」
「…恵美…ありがとう…」
私はこれまで自分の事ばかりしか、考えていなかった。
彼女のくれたこの幸せを大切にしたい。
その為にも、彼女には伝えなくてはならない。
圭吾を幸せにすると伝えなくては…
(…私はもっと強くならなくては…圭吾を幸せにする責任がある…)