【完】夢見るマリアージュ
近頃ずっと城田さんに避けられていた。 もしかしたら嫌われたかもしない、と城田さんが参加する会社の飲み会に参加した。
木島くんと良い感じ(に、俺には見えた)から強引に彼女を連れ出した。
そこで互いの想いが通じ合い、俺達は付き合いだす事になった。
まともに女性と付き合うのなんて、何年ぶりだろう…。
いや、そもそも俺はこの人生で心から自分が好きになった人には縁がなく、いつも強引に付き合って欲しいと迫られては付き合ってきた。
自分から選び付き合った女性は、城田さんが初めてだったのだ。
今日は金曜日の仕事終わり。 オフィスビル前で、彼女は顔を真っ赤にしてぶるぶると震えている。
「大丈夫だよ。何も怯える事はない」
「だって…北斗さん何も言ってくれないから…!」
「この間言っただろう?君に会わせたい人がいるって」