【完】夢見るマリアージュ

「北斗さんってば……あ!リリー大分慣れてくれましたかねぇ?」

リリーは警戒心が強いので、香ちゃんが家に来ると直ぐに隠れてしまう。

けれどそんなリリーを彼女は無理に構ったりはしないので、安心したのだろう。 今は少し離れたリビングの床で寛いでいる。

そのうち彼女にも慣れる事だろう。

もっとくっついていたい所だが、ケーキを切るとキッチンへ行ってしまった。
香ちゃんが作って来てくれた大きな苺の乗っているショートケーキは最高だった。

「うん、美味しい!クリームも甘さがちょうど良くっていくらでも食べれそう」

「本当ですか、良かった…。
ケーキ売り場に売ってるようにはやっぱり作れなくって少し不格好になってしまったのですが…」

「そんな事ないよ!売り物みたいに綺麗だし」

「今度北斗さんのご両親にも持っていこうと思っているんです。
お母さまとメッセージのやり取りをしているんですが、お料理を教えてくれるというのでお礼に」

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