【完】夢見るマリアージュ
ブスっとした顔をしながらラーメンをすする岸田さんのぶっきらぼうな言葉からは、優しさしか感じられなかった。
岸田さんの事を良く知らない時は怖くて怯えていたけれど、きちんと見ていれば良い所が分かる物だ。
知らなかったのは、知ろうとする前に自分で壁を作っていたからだ。 北斗さんと付き合うようになって、良い方向にネガティブな自分を変えていけている気がした。
「ありがとうございます。優しいですね…」
「はぁ?!おめでたい勘違い止めてくれる?!
北斗さんの事は諦めました。私のようなスタイリッシュな美女じゃなくって、あなたみたいな芋っぽい女が好きなら私なんて到底太刀打ちできないし
それより協力したんだから今度私に北斗さんのお友達紹介してよね?!
私イケメンで仕事の出来る男じゃないと嫌だからッ!」
「は、はいぃ!北斗さんに訊いて見ます。
岸田さんって美人でスタイル良いのに実は男気があって面倒見が良いって知れば
そのギャップにやられる男性もっといそうですけど……」