【完】夢見るマリアージュ
「あ、すいません!」
「うん。こちらこそ。 お皿は俺が洗うから、香ちゃんはゆっくりしてて。
今日は遅くなっちゃったし、泊ってよ」
「そんな北斗さん…お皿なら私が洗いますので」
「いいのいいの。こんな遅くまで待っててくれてこんな美味しいご飯が食べれたんだもん。
お皿洗い位させてよ」
キッチンに立つ、彼の長身の後姿を見つめる。
ぎゅっと胸が押しつぶされそうになっていた。 こんなに幸せでいつかバチが当たってしまいそう。
受信したメッセージは、青柳さんだった。
どうやらご飯に行こうと言ったのは本気らしく、都合の良い日時はないかと何件か提示してきた。
この時浮かれ切っていた私は、周りの思惑になど何も気が付かずに呑気に浮かれていたんだ。