【完】夢見るマリアージュ
「カフェで食べるスイーツも最高だけど、やっぱり香ちゃんが作ってくれるお菓子が一番美味しい」
ごく自然にそんな甘い言葉を投げかける所も何も変わらない。
何年一緒に居たって慣れる事はなくって、彼の甘い言葉を耳にする度に私の胸は甘い高鳴りを上げるのだ。
「それにしてもずるいな…。北斗さんは甘い物もご飯も食べてるのにちっとも太らないんだもの…」
「美味しいって思って食べるとゼロキロカロリーになるんだって」
「じゃあどうして私はいつまで経っても痩せないんですかあ…?!」
「ちっとも太ってなんかいないのに…」
ダイエットは相変わらず継続中だ。 何事も無理をする事なく。
一年前からは5キロ程体重は減ったけれど、世間のスタイルの良い女性に比べればまだぽっちゃりだろう。
しかしまだまだ私のお腹に滞在するぜい肉をぷにぷにと掴む北斗さんは、幸せそうな顔をする。 だから中々スタイル抜群の女性への道のりは遠い。
北斗さん、いつまで経っても私を甘やかしすぎです!