【完】夢見るマリアージュ
「城田さん、新商品のお披露目パーティーの発注ちゃんとしておいた?!」
「はい!バッチリですッ」
「あそ。スマイルスーパーの社長さんの所には連絡入れておいた?」
「それも大丈夫です。 私、午前中は外回りに行ってきますので、ついでにパーティーの招待状直接渡せる所には回ってきます!」
「ふぅん……あっそ。 何よ、えらく気合い入れちゃって…」
この一ヵ月で更に城田さんとの距離はグッと縮まった。
いつも下ばかり向いていたのに、何故か仕事にも前向きになっていって
どうしてだろう。 ここ最近の彼女はちょっと前よりずっと輝いて見える。
いやいや、前から可愛らしい子だとは思っていたけれど。 グッと女らしくなっていた。
「ねぇ、ほっくん…城田さんちょっと変わった?」
その変化は、海にも分かったらしい。 すれ違うオフィス内で彼女と目が合うと、こちらを見て少し微笑んで軽く頭を下げた。
「……だよなあー」