ふたつ名の令嬢と龍の託宣
「いいわ、滞在を許可します。クラッセン侯爵令嬢は、星読みの間に通しなさい」
その王妃の言葉を聞いて、後ろに控えていた王妃付きの女官が目を見開いた。
「恐れながら王妃様。星読みの間にお通しするなど……」
女官の震える言葉に、王妃は重ねるように言った。
「問題ないわ。丁重にもてなしなさい」
「あれ? イジドーラ様的には、アンネマリー嬢なんだ? 確かに彼女、ハインリヒ様のドストライクですけど……」
カイのその問いに答えはせず、イジドーラ王妃はうすい水色の目を細めて、人の悪そうな笑みを浮かべた。
その王妃の言葉を聞いて、後ろに控えていた王妃付きの女官が目を見開いた。
「恐れながら王妃様。星読みの間にお通しするなど……」
女官の震える言葉に、王妃は重ねるように言った。
「問題ないわ。丁重にもてなしなさい」
「あれ? イジドーラ様的には、アンネマリー嬢なんだ? 確かに彼女、ハインリヒ様のドストライクですけど……」
カイのその問いに答えはせず、イジドーラ王妃はうすい水色の目を細めて、人の悪そうな笑みを浮かべた。