総長様の溺愛は、甘すぎます。

「はっ！？」

「あ、ごめんなさい…。」

「…行くぞ。」

少しだけ拗ねたような様子の凌さんは、サッと私の手をとって歩き出してしまった。

「俺、ダサ…」

独り言のように呟いた凌さんの言葉は、はっきりと私の耳に届いた。

「凌さんがダサいわけないですよ。」

「…本当、そうやって俺の事振り回してばっかりだな。」

「はいっ？」

「俺、本気になるけど？」

ん？なんのこと？ビーチバレーのことかな…？

「が、頑張ってください！」

すると、凌さんは真剣な目付きに変わって、私の事を思いっきり抱きしめた。

「えっ！？り、凌さ、んっ？」

「意識してないとか言うなよ。」

耳元で熱っぽい甘い声で話しかけられる。

「っひゃ、…」