総長様の溺愛は、甘すぎます。
「分かった。とりあえず着て。竜たちの所、戻るぞ。」

「はい。」

俺はしゃがみこむ佑香の手を軽く引っ張って、佑香がたつのをしっかりと見てから、歩き出した。

戻ると、16時を過ぎていた。

「戻ってきた!」

「凌!そろそろ、BBQの準備するぞ!」

「分かった。」

「あ、私も手伝います!」

「ダメ。」

そう言ってくれるのはありがたいが、それで佑香が火傷でもしたら、俺には後悔しか残らない。

「佑香は部屋にいて。出来たら呼ぶ。」

「でも、」

「火傷したら、怖いから。」

佑香は謙虚すぎるぐらいの人間だから、正直な事を言わないと伝わらない。

「あ、じゃあ、何かあったら、呼んでください。」

「ん。了解。」


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