総長様の溺愛は、甘すぎます。
ご飯を食べ終わって、片付けもした所で、遥斗が楽しそうに声を上げた。

「肝試しのペア決めよ〜。これも、じゃんけんでいいかな?」

「あぁ。それが1番早いだろ。」

絶対佑香と。じゃないと、全く意味が無い。

「じゃんけんっ!」

「ポンっ!」

…佑香は、パー。それを確認した瞬間、心臓が激しく揺れた。

俺もパーだったから。他にパーはいない。しかも、グーもチョキも綺麗に分かれている。

「はぁ!?俺1人!?」

竜と輝月が、ペアで今度は遥斗が1人になった。

「俺は、花衣さんと、」

「諦めろ。遥斗。」

竜は俺に協力してくれているから、喚く遥斗を抑えている。

「どんなもんか最初に見てきた方がいいよな?花衣。」

「え、あ!はい、ありがとうございます。」
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