総長様の溺愛は、甘すぎます。
9時50分、駅前に到着して、キョロキョロ辺りを見渡す。

まだ、聖良くんは来てないかな…

「佑香!」

「え?あ!聖良くん!」

わぁ〜聖良くん私服もおしゃれだ!流石、小さい時から王子様と言われてた人は成長しても凄い。

「佑香は私服も可愛いね。」

「へっ?」

「似合ってる。」

「聖良くんの方こそかっこいいよ!」

「っ!、不意打ちはやめて…」

私の言い方は失敗だったかもしれない。聖良くんはすぐに顔を逸らしてしまった。

「…じゃあ、行く?」

「うん!」

「はい、手。」

手…?これ、凌さんにもやられたことある、
手重ねて。っていう意味だったけど、同じかな?

悩みつつ、そっと差し出された手に手を重ねる。
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