総長様の溺愛は、甘すぎます。

凌さんに誘導されて、リビングのソファーに着くと、凌さんは確かめるように優しく私を抱き寄せてくれた。

「話したかったらいつでも聞くから。」

「っっ…ありがとうございます。」

長谷部さんにも誰と行ったかは言わない方がいいと言われたから、聖良くんの名前は出さない。

「佑香のこと傷つける奴は俺が全員抹殺する。」

私は、聖良くんが怖かったんじゃなくて…ずっと、聖良くんの気持ちに気づいてあげられなかった自分に怒りがたって…おかしくなってるんだ…。

「…ありがとうございます…。でも私、傷つけられた訳じゃなくて…勘違いさせてしまってごめんなさい。」

「ん。そうか…。いつだって、泣いていいから。」

…私、凌さんに甘えすぎだ…。