総長様の溺愛は、甘すぎます。
『ビッッシャーーン!!!!!』

「ひっ、」

近くに落ちたんだ。

やめて、無理…。

あまりの怖さにとっさにしゃがみこんで、私は両手で耳を塞いだ。

しかし…災難はそれだけじゃ終わらないみたいだった。


「ブチッ」

「へ、」

周りは全部真っ暗に…

「いや、無理。無理。」

目に涙が浮かぶ。

苦しい、1人だった時を思い出すから…いやなのに…。

なんで神様は意地悪をするの…?

「佑香!」

はっきりと聞こえた声は現実だった。

「りょ、さん。」

「佑香!どこだ!」

ここ、にいます…。見つけてください。

私も、凌さんの声は聞こえても、真っ暗で姿は見えない。

でも、今は凌さんの声が頼もしくて…。

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