総長様の溺愛は、甘すぎます。
「ごめんなさい、」

もう、言う言葉がなかった。
謝ることしか出来なくて、すぐに部屋に入って、鍵を閉めてしまった。

「佑香、?何があったんだ?」

いつもより焦った声色の凌さん。

何でも…ないんです…、

「俺が傷つけた…?」

違う…私が勝手に傷ついただけ…

「佑香」

やめて、…そんなに優しい声で私の名前を呼ばないで…

優しくされるほど、涙が溢れてきて、余計苦しくなるのはこういうこと…。

「何もないんですっ、」

「何もなくて、そんなに声震えないだろ。」

っっ、

「今は…凌さんと話したくな、いです…。」

あぁ、私はなんて酷い人間なんだろう…
自分勝手すぎる…。

「そうか、分かった。言いたくなったら言えよ?」
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