総長様の溺愛は、甘すぎます。
一言断ってから、凌さんの額に触れる。

熱いっ!相当な高熱だ!

今は私がどうとか言ってる暇ない…。


「長谷部さんっ!凌さんが!」

「凌様!すぐに部屋に運びます。」

「はぁはぁ、」

息遣いが荒い凌さんを長谷部さんがなんとか支えながら、部屋へと向かった。

熱さまシートが無かったから、氷を袋に入れて、私もすぐに後を追った。

「失礼します…」

ベットに寝転がった凌さんは、本当に苦しそうな表情をしてる。

「凌、さん。氷持ってきました。ちょっと、冷たいですけど…」

「あ、あぁ……」

「失礼します……。」

ゆっくりと氷を凌さんの頭の上に乗せると、凌さんの顔はほんの少しだけ歪んだ。

「おかゆ…食べますか…?」
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