総長様の溺愛は、甘すぎます。
大好きになってごめんなさい。

短い間だったけど、凌さんと過ごせて幸せでした…。

もうきっと、本当の気持ちは伝えられないから、心の中に秘めておきます。

「今までたくさん、ありがとう、ございました。」

全ての思いを込めて、私は凌さんに向けて深く深くお辞儀をした。

どうか、この世界の誰よりも幸せになって欲しいと願って…


─凌さんが私を引き止めることはなかった。
もう最後になるであろう凌さんの顔も、見れなかった。

長谷部さんと、用意してもらった車へ乗って、これもまた用意してもらったマンションへ向かった。

…本当に私は…助けて貰ってばっかりだなぁ…。
< 217 / 302 >

この作品をシェア

pagetop