総長様の溺愛は、甘すぎます。
指定された席に向かうと、その隣の星城さん?が私を見て、目を細めた。

ペコッとお辞儀して、席に座ると、星城さんは私に向けてか、一言声をもらした。

「あんた、珍しいタイプだな。」

「えっ…?」

わ、改めて見たら、星城さんもすごくイケメンさんだ…男らしい、切れ長の目がその整った顔をひきだててる。

「俺は、星城 翔和 (せいじょう とわ)
この学園、女子少ないから、慣れるの大変だぞ。」

確かに…多分、パッと見たら、このクラス、30人くらいだと思うけど、女の子は7人ぐらいしか、いない。

仲良くなれるかな、

「が、頑張ります…すみません。よろしくお願いします、」

「ん。」

星城さんはそう頷くと、前を向いた。

HRが、終わって、1限目までの10分休憩に入ったところで、星城さんに話しかけられた。

「ていうか、ここの編入試験って、受かれんのか?」

「えっ?どうゆうことですか?」

「いや、ここの編入試験は、受かれるはずがないって言われてるんだ。」

「そ、そんな、難しかった…かな、、」

「え?まじか、そうだ、1回これ、解いて、」

そう言って、星城さんが、私に見せたのは、
数Ⅲの教科書。

「え?12です…」

「まじか…俺でも、10分は、かかる問題だぞ……」

「お前、本物だな。」

「あ、ありがとう、ございます…」

「あのさ、その敬語、やめたら?同い年なんだし、」

「あ、そうだよね。わ、わかった。ありがと…う、」
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