総長様の溺愛は、甘すぎます。
次の日の朝、溜まり場へ行くと、竜も遥斗も輝月もみんな集まっていた。

「凌、話って」

輝月が立ち上がって俺の方へ歩いて来る。

「あぁ、簡潔に話す、佑香が許嫁を解消したいと言って、住んでた家を出ていった。」

「は?内容が何も見えない。許嫁は知ってるけど。」

首を傾げて、眉毛を潜めた竜たちはどんどん顔が険しくなっていく。

「色々事情があって同居してた。それで昨日、出ていった。」

「花衣さん、何て言ってたの?」

「嫌いだと、」

「凌の事が?」

「あぁ。」

気持ちのこもらない言葉を返すと、3人は目を見開いた。

「いやいや、恋愛感情として好きかは分からなかったけど、嫌いだって言うのはなかっただろ。」
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