総長様の溺愛は、甘すぎます。
─そして、それから、体育祭は順調に進んで行った。

対抗の競技は午前中で終わり、午後は学年ごとの表現。

午前の部最後に団対抗リレーがあり、出場選手の列の青団、3年男子の所には九条さんと、…アンカーに、凌さんの姿があった。

各学年男子、女子2人ずつで、九条さんと凌さんなんて相当足が速いんだな……。

2年生の所には聖良くんの姿もある。

頑張れ!凌さん、九条さん、聖良くんっ!!

祈りのポーズを作って、見守る。

「花衣さん」

えっ?聞き覚えのある声に振り返ると、水無月さんと白銀さんが立っていた。

周りの人達は、幹部の2人がいることで黄色い声を上げている。

「一緒に見に行こう。」

「いい場所がある。」

そう言ってくれる2人に連れられて、私は上から見られる少し豪華な席についた。
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