総長様の溺愛は、甘すぎます。
そんな姿を見ると、胸が苦しくて仕方ない…。

その子は本当に頑張って、次の人にバトンを手渡した。

だけど、周りとの差はついてしまっていて…聖良くんにバトンが渡ったところで、半周以上の差がついていた。

「せ、らくんっ!」

「せ、ら?」

「幼なじみか。」

「はいっ、大切な…幼なじみ…です。」

聖良くんの走る姿を見守る。

「頑張ってっ!」

聖良くんは本当に凄くて、次の人に手渡すタイミングには、もう追いつける距離だった。

「結構きついな…。」

「へ?」

「3年の女子は全国に多く行っている陸上選手が多い。」

「青団にはいない。」

っ、そんな…でも、何があるか分からないし…きっと、大丈夫…。
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