総長様の溺愛は、甘すぎます。
でもっ、聞かなきゃ…

気づいたら家の前まで来ていて、凌さんが家のドアを開けた瞬間に、私は声を絞り出した。

「あのっ、私と凌さんって、付き合って……ますか…?」

凌さんは目を見開くと、そのまま私を玄関に連れ込んで、ドアに押し付けた。

「浮かれてんの俺だけ?」

「へっ、?」

「離さねぇって言っただろ…。」

「でも…」

付き合うとかそういう事は一切言ってなかったから…。

「好きだ。」

もう一度告げられた甘い言葉。

溶けてしまいそう……。

「付き合って欲しい。…嫌か?」

不安げに揺れる瞳。

そんなの…っ、嫌なわけない、

「お願いしますっ、」

「……今すぐに俺のものにしたい。」

「もう凌さんのです。」
< 272 / 302 >

この作品をシェア

pagetop