総長様の溺愛は、甘すぎます。
「もう、誤魔化せないですよね…分かりました。話します、」

すると、佑香は一つ一つ言葉を選びながら、俺に今まであったことを話していってくれた。

だけど、佑香は、全然そいつらの名前を出さない。なんでだ…まだ、そんなやつらを庇うのか……??

「佑香、そいつらの名前は…?」

耐えきれなくなって、自分から尋ねると、佑香は、少し困ったような顔をした。

「…涼宮さんと…波瑠夜さんと、……真宮さんです……」

少し、俺の目を見てから、負けた、、…とでも言うように、名前を出した佑香を俺は、もう一度抱きしめた。

「凌さん、、ごめんなさい…。迷惑かけて…」

なんで、、なんで佑香が謝る…?

結局、こんなことがおきたのは、俺が原因じゃないか、なのに…

「もう、謝るな……」

「…分かりました…凌さん、本当にありがとうございます…。」

「…うん、」

念の為、1日入院するという佑香の頭を撫でて、俺は病院をあとにした。
< 68 / 302 >

この作品をシェア

pagetop