総長様の溺愛は、甘すぎます。
な、なんか…空気が、重いっていうか、なんか……

「あ、あの!ごめんなさい。私が、LINE見なかったからいけないんです…ごめんなさい。」

「佑香、?」

「は、はい。」

俯いていた顔をあげると、凌さんの温かい手に頬を包まれた。

怒ってるわけではなさそう……

「なんで、佑香が悪いんだ?……本当は、……いつだって俺が佑香を迎えに行きたかったんだ。だから…」

…そういえば、前に竜さんたちに言われてたな…凌さんが行くと目立つからって…
私が困ることになるって…

だから、凌さん気にしてくれてるのかな。

「凌さん、ありがとうございますっ!」

「えっ、?」

凌さんの頬が何故か一瞬で赤く染まる。

そして、顔をふせてしゃがみこんでしまった。

「急な、笑顔はずるいだろ……」

「へ?」

ずるい…?

「あぁ〜いいよ。花衣、気にしなくて。」

白銀さんは、何か知ってるのか、気づいたのか、苦笑いで私の肩に手をおいた。


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