総長様の溺愛は、甘すぎます。
自分の服の裾を掴みながら、改めて凌さんの顔を見上げると、ふと、あることが浮かんだ。

「凌さん、1つ質問しても良いですか?」

「どうした?」

「凌さんは…どんな水着が好きですか?」

「えっ、?」

あ……私、今なんて、?あんまり考えずに話しちゃった…

凌さんは、大きくて綺麗な目を見開いて、固まっている。

「あ、いや、その…ごめんなさいっ!なんでもないです!」

凌さんはふと目をふせて、服の裾を掴んでいた私の手を握った。

「露出少ないのにして。あいつらに見せたくない。」

きゅんっ! また、心臓が締めつけられる。

…露出…??

待って、今凌さん、どんな表情してる?なぜだか、凄く気になる…。

俯く凌さんの顔を覗こうとしてみるけど、全くその表情は、見えない。

私がそんな行動をとっていると、だんだん私の手を握る凌さんの力が強くなっていっている気がした。

こんな凌さん、初めて見た…

「…凌さん、私、あんまり肌見せるの好きじゃないので、もちろんなんですが、そんなに派手なの着ないですよ。だから…」

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