総長様の溺愛は、甘すぎます。
「遠慮はなしって言っただろ?俺のプライドってのもあるからさ。」

「は、はい…ありがとうございます…」

「良いんだよ。…それはそうと、試着するか?」

そっか。サイズもあるし…着てみても…いいのかな…

「着てみても…良いですか?」

そう尋ねると凌さんはワンピースを丁寧に取るとすぐに、店員さんを呼んでくれた。

「すみません、これ試着しても良いですか?」

「あっ、どうぞっ!」

店員さんは凌さんを見て、目をハートにさせながら、こたえた。

「じゃあ、はい。佑香、ゆっくりでいいから。」

凌さんは私にワンピースを手渡してから、試着室をあけて私のもう片方の手を取り、優しく試着室に入れてくださった。

「あ、ありがとうございます…。」

ぺこっと軽く頭を下げて、私は、シャっ!と試着室のカーテンを閉じた。


< 99 / 302 >

この作品をシェア

pagetop