硝子の琴
 添えた指先が弦を弾く。今にもぷつりと切れて落ちそうな、張り詰めた弦を。

 音は鳴らぬ。
 ただ、ほろほろと啼くだけ。

 ……誰も知ることのない想いをのせて、泣くだけ。


    王の愛せし 永遠姫(とわひめ)
    (かいな)(むせ)ぶ 音無き竪琴
    王を愛せし 永遠姫(とわひめ)
    心響かせ  (おぼろ)の音色


       それは硝子の
 


(終)
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