悪魔の僕は天使の君に恋をする
* * *
──気がつくと、白い天井と共に心配そうにこちらを覗く景太と百合の姿が目に入った。
「ルナ!」
「黒崎君!」
「2人とも……ここは……」
ルナの問いかけに景太が答えた。
「病院だよ。お前1週間も目を覚まさなかったんだぞ」
「そんなに……?」
「そうだ。何があったか、思い出せるか?」
景太に尋ねられて、ルナは過去のことを思い返した。
「確か信号無視したトラックから藤堂さんを庇おうとして……って、藤堂さんは?!」
「ほんのかすり傷だったよ。今日はピアノのレッスンで来てないけど、すごく心配してた」
「じゃあ、顔見せに行かないと……」
そう言って起き上がろうとしたルナの事を百合は止めた。
「待って!黒崎君、あなた今両足を骨折してるのよ!」
「え……?」
ルナが慌てて布団をめくると、両足がギプスで固定されていた。
「トラックに撥ねられてそれだけで済んだなんて奇跡だってお医者さんは言ってたけど…まだ無理しちゃ駄目よ」
「そっか……分かった」
ートラックに撥ねられても脚が折れただけで助かったのは、僕が悪魔だからだ。
悪魔は人よりもずっと体が丈夫で、回復力も強い。だから大事故に遭っても命に別状はなかった訳だ。
しかし、両足を怪我してしまったとなると、しばらくは学校に行けないだろう。
少し落ち込むルナを見かねて、景太は明るく言った。
「まぁ、今日は仕方ないさ。それより久しぶりに目が覚めたんだから、ちょっと散歩しようぜ。俺が車椅子押すからさ」
「うん……そうだね」
怪我をしてしまったことを悔やんでいても仕方がない。今は気分転換も必要だろう。
こうしてルナ達は公園に向かった。
──気がつくと、白い天井と共に心配そうにこちらを覗く景太と百合の姿が目に入った。
「ルナ!」
「黒崎君!」
「2人とも……ここは……」
ルナの問いかけに景太が答えた。
「病院だよ。お前1週間も目を覚まさなかったんだぞ」
「そんなに……?」
「そうだ。何があったか、思い出せるか?」
景太に尋ねられて、ルナは過去のことを思い返した。
「確か信号無視したトラックから藤堂さんを庇おうとして……って、藤堂さんは?!」
「ほんのかすり傷だったよ。今日はピアノのレッスンで来てないけど、すごく心配してた」
「じゃあ、顔見せに行かないと……」
そう言って起き上がろうとしたルナの事を百合は止めた。
「待って!黒崎君、あなた今両足を骨折してるのよ!」
「え……?」
ルナが慌てて布団をめくると、両足がギプスで固定されていた。
「トラックに撥ねられてそれだけで済んだなんて奇跡だってお医者さんは言ってたけど…まだ無理しちゃ駄目よ」
「そっか……分かった」
ートラックに撥ねられても脚が折れただけで助かったのは、僕が悪魔だからだ。
悪魔は人よりもずっと体が丈夫で、回復力も強い。だから大事故に遭っても命に別状はなかった訳だ。
しかし、両足を怪我してしまったとなると、しばらくは学校に行けないだろう。
少し落ち込むルナを見かねて、景太は明るく言った。
「まぁ、今日は仕方ないさ。それより久しぶりに目が覚めたんだから、ちょっと散歩しようぜ。俺が車椅子押すからさ」
「うん……そうだね」
怪我をしてしまったことを悔やんでいても仕方がない。今は気分転換も必要だろう。
こうしてルナ達は公園に向かった。