悪魔の僕は天使の君に恋をする
* * *
景太は家の玄関を開けると、靴も揃えずに中に入った。
「ただいまー」
「あらお帰り。ごはんできてるわよ」
「んー」
手を洗って食卓に向かうと、そこには大量の唐揚げが用意されていた。花里家の記念日料理だ。
景太は首を傾げた。今日は誰の誕生日でもなかったし、両親の結婚記念日もまだ先だ。
「今日何かあったっけ」
景太が尋ねると、景太の母は笑いながら言った。
「景太、最近元気無いじゃない?これ食べて元気出しなさいよ」
「……ありがと」
「何かあったなら母さんに相談しなさいよ。まだ父さん帰ってこないし、今なら話しやすいでしょ?」
景太の母は2人分のごはんを運んできて座りながら言った。
景太は少し迷ったが、口を開けた。
「……最近、百合に避けられてる」
「あら、百合ちゃんに!?」
「うん。でも、何が原因かよく分からないんだ」
「そうなの……」
景太の母は、少し考えて言った。
「それで、景太はどうしたいの?」
「俺は……百合と仲直りしたい。百合が何かに悩んでるなら力になりたい」
「それ、百合ちゃんに言ったの?」
「……言ってない」
「まずそこからね。あんた、百合ちゃんが何も言わなくても分かってくれるって思ってたでしょ」
的確な母の指摘に、景太は思わず頷いた。
「そう……かも」
「ね!そうと分かったら言いなさい。家もすぐ隣なんだから」
「うん。……母さん、ありがとう」
「いいのよ。……にしても、あんたが百合ちゃんのことで悩むなんてね~!」
なぜか嬉しそうな母を不思議そうに見ながら、景太は唐揚げを頬張った。
景太は家の玄関を開けると、靴も揃えずに中に入った。
「ただいまー」
「あらお帰り。ごはんできてるわよ」
「んー」
手を洗って食卓に向かうと、そこには大量の唐揚げが用意されていた。花里家の記念日料理だ。
景太は首を傾げた。今日は誰の誕生日でもなかったし、両親の結婚記念日もまだ先だ。
「今日何かあったっけ」
景太が尋ねると、景太の母は笑いながら言った。
「景太、最近元気無いじゃない?これ食べて元気出しなさいよ」
「……ありがと」
「何かあったなら母さんに相談しなさいよ。まだ父さん帰ってこないし、今なら話しやすいでしょ?」
景太の母は2人分のごはんを運んできて座りながら言った。
景太は少し迷ったが、口を開けた。
「……最近、百合に避けられてる」
「あら、百合ちゃんに!?」
「うん。でも、何が原因かよく分からないんだ」
「そうなの……」
景太の母は、少し考えて言った。
「それで、景太はどうしたいの?」
「俺は……百合と仲直りしたい。百合が何かに悩んでるなら力になりたい」
「それ、百合ちゃんに言ったの?」
「……言ってない」
「まずそこからね。あんた、百合ちゃんが何も言わなくても分かってくれるって思ってたでしょ」
的確な母の指摘に、景太は思わず頷いた。
「そう……かも」
「ね!そうと分かったら言いなさい。家もすぐ隣なんだから」
「うん。……母さん、ありがとう」
「いいのよ。……にしても、あんたが百合ちゃんのことで悩むなんてね~!」
なぜか嬉しそうな母を不思議そうに見ながら、景太は唐揚げを頬張った。