私、お金持ちになっちゃいました!?



※千秋視点




ーーーーーーーーー新学期



私は教室の扉の前で
百面相をしていたーーー。



莉桜にどんな顔して
会えばいいかわからず
悩んで決意して躊躇してを
無限ループで繰り返している



「千秋…何してんの?」



ポンと頭を叩かれ後ろを
振り向くと刹那が怪訝な顔で
見下ろしていたーーーーーー。



「あ、ちょっと…それより職員室の用事は終わったの?」



「あぁ、そんなことより早く入れよ」



そう言って私の手を掴み
扉を開いてズンズン教室へ
入ってゆく…



「あ!千秋と刹那くん!」



そんな私たちにいち早く
気づいた莉桜が駆け寄ってくる



「お、おはよ…」



やっぱりどんな顔していいか
わからなくて言葉がしどろもどろ
になってしまったーーーーー。




「おはよ!」



けれど、そんな私の気持ちとは
裏腹に彼女は無邪気な笑顔で
返事をしてくれた…。



なんだ…そうだよ…悩むことないじゃん。



莉桜は話せば分かってくれる
隠してくよくよしてる方が
100倍嫌な気持ちになる



今日は始業式だけだし
放課後話してみようーーー。



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