私、お金持ちになっちゃいました!?



「とりあえず今日はもう寝なさい。瑠奈の部屋使っていいから」




「うん、刹那ママありがと!」



話してちょっとスッキリしたのか
いつもの笑顔を見せる



ちなみに瑠奈というのは
俺と9歳も離れた姉貴のこと。




姉貴は今、世界中を飛び回って
なんかよくわかんないけど
いろいろやってるらしい。




「刹那ありがと」




千秋を姉貴の部屋まで連れていき
部屋に入る瞬間、千秋がそう言った。




「別に俺は…」



「ううん、一緒にいてくれて嬉しかった。1人だったらきっと…」



お願いだからそんな
可愛い顔して可愛いこと
言わないで…抱きしめたくなるから



「千秋を守るのが俺の役目だからな」




「ふふふっ…ありがと!刹那おやすみ」




パタンと閉じられた部屋に
そっと触れて唇を噛み締める



なんで俺じゃダメなんだろう?
どうしてあんな目にあっても
あいつのことが好きなんだ?



そんなことは俺が1番分かって
いるじゃないか…



「好きになっちゃったから…だよな…」




力なく呟いて俺は
もう一度リビングに降りる



その瞬間バコッと
思い切り頭を叩かれたーーー!?
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