私、お金持ちになっちゃいました!?



「まぁまぁ、明日はちゃんと出るから許して♪」



そう言っておちゃらける城島くん…
そんなんだから茅野くんに
怒られるんだよ…



「はぁ、今日は出る気ないんだね」



呆れ顔の私がやれやれと
手を左右に出すと



その手をパッと掴む城島くん



「えっ!?城島くん!?」



驚く私をよそに城島くんは
無邪気な笑顔で



「それより!今日は俺と文化祭デートしよ♪」



そう言って私の返事も聞かず
手を引いて走り出したーーーーー。



ーーーーーーーーーーーー



最初はいきなり連れ回されて
不機嫌だった私も



城島くんの無邪気さを
見ていたら何だか
怒るのも馬鹿らしくなって



気づいたら一緒に楽しんでた。



「ねえねえ!城島くん!あれ入ろうよ!」



それまでおちゃらけていた城島くんが
私が指差した方向を見てピシャリと固まる



私が不思議に思いながら
城島くんの顔を覗き込むと



城島くんは私からバッと離れて



「あー、なんか喉乾いたなぁ!ち、ちーちゃん飲み物買いにいかない?」



明らかに目が泳いで挙動不審の
城島くんに私がニヤリと口角をあげると



今度は顔を引きつらせたーーーーー。
< 134 / 238 >

この作品をシェア

pagetop