私、お金持ちになっちゃいました!?



「あれれぇ?もしかして城島くんお化け屋敷苦手なのぉ?」



もう一度ピシャっとお化け屋敷を
指差して挑発気味に言うと



引きつった顔のまま



「え?あはは。何のことかな?お化け屋敷?そんなの全然余裕に決まってんじゃん♪」



目を白黒させ慌ててる。



クスクス。 可愛い。
クラスのムードメーカー城島くんが
実はお化け屋敷苦手ですってなんか
めちゃくちゃ面白い!!



突然イタズラ心に火がついた私は



「怖くないなら入ろ?」



城島くんの手を掴み無理やり
お化け屋敷の中に引き連れたーーー



ーーーーーーーーーーーーーーー



真っ暗な闇の中
私と城島くんの足音だけが響く。



城島くんはさっきから
ビクビクとした様子で
私の制服の裾を掴み
後ろからついてきてる感じで



本当みていて面白い。



ちょっとした音にもすぐ
反応して「わっ!」 とか
「もう、やだ!」 とか
言いながら半泣き状態



「出口まだかなぁ?」



「もう、無理。本当無理。早く出たい。」



そんな私たちの前にぬっと


「恨めしやぁ」


白い着物の幽霊が登場


「「わっ!」」



さすがの私も驚いて声が出た。
城島くんに至っては驚きすぎて
尻餅をついていて



恥ずかしさを隠すためか
その場に体育座りしたまま
膝小僧に顔を埋めたーーーーー。
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