私、お金持ちになっちゃいました!?
なんとか学校まで辿り着き
上がった息を整えていると
「おい…」
人1人殺してそうな声で
恐ろしい形相をした刹那が
私に迫ってきていたーーーーーー
「ヒィッ…刹那ごめん!これには訳があって…」
嫌な汗をかきながら
必死に弁解している私
何してんだろ…本当
我ながら自分が哀れに見える…。
「ま、いーけど。昨日から家いねーし、何度電話しても出ねーから…ちょっと心配しただけ。」
そう言って顔を赤く染めて
照れくさそうにする刹那に
クスッ
思わず笑みが零れたーーーーーーー。
「何笑ってんだよ!?」
「べーつに!心配ありがと。後でちゃんと話すね」
「??…おう」
私は刹那に優しく微笑むと
正門をくぐって教室へと向かったーーーー。
この時の私はまだ知らない。
少しずつ運命の歯車が狂い始めていることに…