私、お金持ちになっちゃいました!?


そこで私はふと思いつく。




瑠奈ちゃんなら栞さんのこと
何か知ってるかもしれないーーー



「ねえ、瑠奈ちゃん…栞さんって知ってる…?」



私の問いかけに再び顔を引きつらせる



「栞…?あの子まだ松韻にちょっかいかけてんのか…もしかして栞になにかされた?」



瑠奈ちゃんの言葉に
私は首をフリフリと
横にふって



「許嫁だって言われた」


今にも消えてしまいそうな
くらいか細くなる声



「うーん、まあそれは嘘ではないけど…確かあの二人…」



瑠奈ちゃんが何かを言いかけた
その瞬間、ガチャと勢いよく
玄関のドアが開く音がしたと思いきや



「瑠奈!あんた帰ってくるときはいつも連絡入れなさいって言ってるでしょうが!!また誠くんから連絡きたわよ!?瑠奈いるんでしょ!?降りてきなさい!!」




刹那ママの激しい怒号が響いた。



「あっ!やば!忘れてた!千秋ちゃんごめん!この話の続きはまた今度♪」



と言って慌てて部屋を
出ていってしまったーーーーーーー



ーーーーーーーーーーーーーーーー



下の階で瑠奈ちゃんが
怒られてるのを聞きながら



25歳になってもやっぱり
我が子は我が子なんだなぁ
なんて思う。



だけど…刹那が凄い悪い顔して
「姉貴ざまぁ」と笑ったこと
私は忘れないーーー。
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