私、お金持ちになっちゃいました!?
「それにしても彼氏との1ヶ月記念日に優勝賞品とはいえ、行事被るってやだね」
私が頭の中でぶつかった
人のことを考えていると
顔をしかめた莉桜が
やれやれとため息つく
もちろん莉桜や刹那には
綺羅と付き合ってることを
言ってあるわけで…
自分のことのように
捉えて考えてくれる
莉桜のこういうとこ好き。
「仕方ないよ…立場的に、この旅行でもほとんど離れ離れだしね…」
「そうなのね…でも好きな人と付き合えるって羨ましいわ」
そう言って綺麗な瞳を伏せる
るりちゃんはどこか悲しそう
周りに聞かれないよう
小声で話す私たち
実は…るりちゃんにも綺羅との
ことは話していて…最初は凄く
驚いていたけど、るりちゃんは
応援してると微笑んでくれた。
そんなるりちゃんが
いま悲しそうな顔をしてるのは
もしかして…
「るりちゃん…好きな人いるの?」
気づいたらそんなことを口走っていた。