私、お金持ちになっちゃいました!?
2人で他愛もない会話をしながら
箱根の街を堪能する
「いっぱい歩いたら疲れたねー!ちょっと休憩しよっか!」
近くにあったベンチを指差すと
城島くんは大きく頷いた
「もーヘトヘト!俺なんか飲み物買ってくる!」
ベンチにお土産など買い物した袋を
ドサッと置くと城島くんは返事も聞かず
小走りに行ってしまったーーーーー。
そんな城島くんの後ろ姿を
見送りながら私はかじかんだ
手にハァーッと息を吹きかけ
摩擦して温める
「もう、すっかり冬だな」
すっかり日が落ちてきて
夕陽に染まる街
「莉桜とか、るりちゃん大丈夫かな…勝手にお節介しちゃったけど…」
今更、自分のしたことに
少しの不安を抱くが
してしまったことを
くよくよしても仕方ないね…
そんなことを考えながら
しばらくベンチで待っていると
「あれ…君は…」
突然、声をかけられたーーーーー。