私、お金持ちになっちゃいました!?



「い、今のなんなの?」


私が質問しても綺羅からの
返事はなくて…



返事のかわりに手を
掴まれズンズンと
勢いよく歩き出す



「え?ちょっと綺羅?」



私の言葉には一切返事せず
再び私の部屋へ帰ってきて
半ば強引に部屋に押し込まれる



そこに綺羅も入り込む
2人突っ立ったまま
しばらく沈黙が続き



綺羅がはぁぁぁっと
盛大なため息をついた



「綺羅?」



私が不安そうに顔を
覗き込むと綺羅は
ふにゃっと力なく笑い



今度は優しく私の手を握って
トコトコとベッドまで歩き
2人で静かにベッドに腰かけた。
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