私、お金持ちになっちゃいました!?



「その後、気づいたらあいつら離婚してて…あいつが家から出ていって…俺は誰も信じられなくて。



人を信じて傷つけられるくらいなら、人を信じるのをやめて使えるものは上手く使っていらなくなれば切り捨てて…そんな人生をお前に会う前までずっと過ごしてきた。」




「そうだったの…。」



それ以上、なんと言えばいいか
わからない…今は何を言っても
傷つけてしまいそうで…



「正直、お前が聞いたら幻滅するかもしれないけど…女関係も酷いもんだった。来る者拒まず去るもの追わずで、いろんな奴を相手にしたし、山ほど切り捨ててきた…」




そう言ってさらに顔を歪ませて
辛そうに拳を握る



確かに聞いていて
とても喜べたりするような
内容ではないけれど…



だからって嫌いになるわけなくて



「今がちゃんとしてるならそれでいい。綺羅が私だけを見てくれているの分かってるから幻滅なんてしたりしない。そうでもしないと綺羅が壊れてしまっていたかもしれない…壊れなくてよかった」




「ありがとう。本当…千秋に出会えてよかった。だから失いたくない。だけど、さっきも言った通りあの女は狂ってるからマジで油断できねえ。」



綺羅はキッと顔をあげると
私の顔をみる…



「でも、なんであいつが千秋のこと知ってんのかはいまいちよくわかんねー。」



そして頭をポリポリと掻いて
ため息を漏らした。



確かに…なんで私の事を
知ってるんだろう?



あの人に会ったのは…
今日が初めてなのに…
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