私、お金持ちになっちゃいました!?
そこで私の脳裏に霧ヶ峰先輩がチラついた…
もしかしたら何か関係があるのかも?
確証はないけど…どのみち話さなきゃ
いけなかったわけだし…
「ねぇ…綺羅。」
「ん?」
頭をポリポリと掻いていた綺羅が
掻くのをやめて私の方へ視線を向ける
「あの…関係があるかはわからないんだけど…今日…会って2週間の先輩に結婚してくれって言われた」
「は?」
私の発言に口をあんぐり開けて
間抜けな顔をすると
「え、は?ちょっ…ちょっと待って!え、何それ聞いてないんだけど…え、てか全然意味わかんねえ…え?結婚!?」
直後、すごい剣幕で囃し立てる
無駄にえ?という言葉を多用する綺羅
もはや焦りすぎて顔とか仕草とか
やばいことになってる
「いや…だって初めて言ったし」
「早く言えよ!馬鹿!え、もちろん断ったよな??」
綺羅が不安げな顔して
真剣に聞いてくるもんだから
思わずプッと笑ってしまった
「何笑ってんだよ!?こっちは真剣なんだぞ!」
まるで子供のように口を尖らせ
私を睨みつける綺羅
本当この人…歳上?
って思ってしまうぐらい可愛い。
「馬鹿だなー。私がそんな会って2週間しか経ってない人の求婚受けるとでも思ってるの?てか、そもそもおかしいじゃん?いきなり結婚とか話ぶっ飛びすぎ」
クスクス笑いながら綺羅を
横目で見ると恥ずかしそうに
口元を袖口で隠しながら
でもどこか安心したように
顔を綻ばせたーーーーー。