私、お金持ちになっちゃいました!?
「へー、そんな態度とるんだ?自分の置かれてる状況分かってる?」
再び私にゆっくりと近づいてくる先輩
私はジリジリと後ずさりをする
「そ、その件なら…先輩のお好きにどうぞ。彼に話したらバラされても別に構わないって言ってました。なので私は先輩とはお付き合いも結婚もしません。」
それだけ告げて逃げようと
足を踏み出したけれど
もちろんそんなこと先輩が
許すはずもなく
いとも簡単に腕を掴まれ
引き寄せながらドンッと
壁に抑え込んだ
「いたっ!何するんですか!離してください!」
片手で私の両腕を掴み
頭の上で拘束すると
先輩は無表情のまま
私を見下ろす
「へぇ…他の男にプロポーズされたなんて話…よくできたね?」
「最初は迷いましたけど…綺羅はそんなこと聞いて動揺したり、私を避けたり嫌ったりするような人じゃありませんから」
いや、実際めっちゃ
動揺してたけども。
「へぇ。なら話せないように既成事実でも作った方が良かったかな?んー、例えばキスとか…無理やり犯すとか…?」
無表情のまま言われると
余計、怖さを感じる
この人…本当やばい…
一応、綺羅には先輩と
話すこと伝えてあるけど
お願い…早くきて!!
「先輩本当、最低ですね…残念ながら私が先輩を好きになることはありませんよ。あなたは彼には勝てません。」
とりあえず言いたいことを
述べておこうと思って口を開いたけど
待って、これって私
相手を挑発してるだけなんじゃ…