私、お金持ちになっちゃいました!?
「じゃあ、千秋こうしよ?お兄ちゃん必ず帰ってくるって約束するから、泣かないで待ってるって約束できる?守れたら帰ってきたとき千秋がしてほしいこと何でもしてあげる」
苦笑いから一変して
優しい笑顔を千秋に向けると
千秋は涙をピタリと止め
パァーっと目を輝かせた
「あのね、あのね!ちあき約束する!だからね、帰ってきたらまこ兄、ちあきと結婚してね!」
そう言って俺に抱きつく
可愛い女の子が本当に
どうしようもないくらい好きで
でも、海外に旅立って
何年も日本に帰れないうちに
不安が押し寄せてきて
千秋、好きな人できたかな?
千秋、彼氏できたのかな?
俺との約束覚えてるかな?
俺…忘れられてたりして。
俺は千秋のことずっと何年も
忘れたことなどないけど。
なんて本当バカだよな。
あんな幼い日の約束…
覚えてろって方が難しい
むしろその相手が近くに
いないんじゃ当たり前の話で…
日本に帰ってこれたのは
高校1年になる前だった。
本当はすぐ千秋に
会いに行きたかったけど
いろいろやらなきゃ
いけないことが山積みで
気づいたら2年生に上がってて
だから入学式で千秋を見た時
運命だと思った。
けど、それと一緒にいつも
側には尊 刹那って男がいて
ムカつく。
本当にただ単純に
嫉妬したーーーーー。