私、お金持ちになっちゃいました!?
「じゃ、私たち先に行ってるね!!」
そう言って莉桜とるりちゃんは
部屋を出ていきお父さんと私が
取り残される
しばしの沈黙
破ったのはお父さん。
「千秋…お前にはたくさん苦労をかけたな。1人で寂しい思いをさせてごめん。」
そう言ってとても申し訳なさそうな
父さんに「はぁ…」 とため息を吐いて
「寂しくなんてないよ。だってお父さんのおかげだもの…こうやっていま幸せになってるのは。」
無邪気に笑う。
そんな私をみてお父さんも
優しく微笑んだ。
「綺羅くんなら安心だ…。きっと天国の母さんも喜んでるだろう」
「そうだね。父さん…緊張してヴァージンロードで転ばないでよね?」
私が悪戯っぽく笑うと
父さんは「転ばないよ!」
って少しムーッとして
口を尖らせた。