私、お金持ちになっちゃいました!?



「それ以来、ご主人様が綺羅様にまた笑顔を取り戻そうと、千秋様のように連れてきた人達がいるのですが、今みたいに冷たく当たって壁を作って、みんな結局は屋敷から居なくなったのです…」



だからあの時ーーーー


【どこにも行くな】


あんな悲しそうな目で
そう言ったのかーーーーー。



「そうだったんですか…」


「だから…千秋様…。あなたには、どうか綺羅様から離れないでほしいのです…彼がトラウマを乗り越え過去と決着をつけるその日まで…どうか見守っていて…」



メイドさんがにっこり微笑むと同時に
コンコンッとノック音がして



「失礼します、千秋様」



噂をすればなんとやら
松韻 綺羅が入ってきた。



「それでは私は失礼致します。」



メイドさんは頭を下げると
彼と入れ替えで出ていって
しまったーーーーーー。


しばしの沈黙


やばいやばい気まずい
なんか話さなきゃ…!!
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