私、お金持ちになっちゃいました!?
*莉桜 side*
松韻先生と千秋ちゃんが
楽しそうに会話してるのを
刹那くんは悲しい顔で眺めていた。
千秋ちゃんは気づいてないみたいだけど…
誰がどう見てもわかるくらい刹那くんは
千秋ちゃんのことが大好きで…
「あ、あの刹那くん…」
「ん?あ…わり。ここの問題だったよな…教えて」
さっきまでの悲しい表情は消え
二カッと笑う彼に何故か
ぎゅうっと心が痛くなる。
正直、恋なんて私にはよく分からない…
体も弱くて人混み苦手で
話すのも上手くなくて
陰キャラな私は今まで
恋をしたことなんてなかった。
「えっと、ここはね…」
教えながら頭の中では
そんなことを考えていて
「あー、なるほど!莉桜の教え方わかりやすいわ!さんきゅーな」
「そ、そうかな?ありがと」
「莉桜、もっと笑いなよ」
「え?」
「今の笑顔よかった!莉桜あんま笑わねーからさ、笑った方が可愛い」
ドキッ
何これ…この気持ち
恥ずかしくて嬉しくて
凄くドキドキするーーーーー。