私、お金持ちになっちゃいました!?



よかった…


安堵したのと同時に
涙が溢れる


「こ、怖かったぁ…」


城島くんの腕の中に
収まっていることも
忘れて泣きじゃくる


けれどグイッと引き離され



今度は別の誰かの胸へと
すっぽり収まったーーー。


き、綺羅!?


「ちょっと来い」


そう言って腕を掴まれ歩き出す。
みんなの前なのに急にどうしたの!?



他の引率の先生に見られたら
どうするつもりなのーーー!?



ーーーーーーーーーー



よくわからない裏路地みたいな
場所まで連れてこられ壁に
ドンッと押し付けられる



「ちょ、いきなり何!?」



「あのさ、あの状況だし仕方なかったとはいえ…」



いつもより低い声で
不機嫌そうに話し始める



「わ、私が何したっていうの?」



こっちは怖くて仕方なかったのに
なんでそんな怒ってんの??



「城島 蘭には気をつけろって言ったろーが」



はぁ?何言ってんの?
城島くんは私のこと助けてくれたんだよ?
< 62 / 238 >

この作品をシェア

pagetop