私、お金持ちになっちゃいました!?
よかった…
安堵したのと同時に
涙が溢れる
「こ、怖かったぁ…」
城島くんの腕の中に
収まっていることも
忘れて泣きじゃくる
けれどグイッと引き離され
今度は別の誰かの胸へと
すっぽり収まったーーー。
き、綺羅!?
「ちょっと来い」
そう言って腕を掴まれ歩き出す。
みんなの前なのに急にどうしたの!?
他の引率の先生に見られたら
どうするつもりなのーーー!?
ーーーーーーーーーー
よくわからない裏路地みたいな
場所まで連れてこられ壁に
ドンッと押し付けられる
「ちょ、いきなり何!?」
「あのさ、あの状況だし仕方なかったとはいえ…」
いつもより低い声で
不機嫌そうに話し始める
「わ、私が何したっていうの?」
こっちは怖くて仕方なかったのに
なんでそんな怒ってんの??
「城島 蘭には気をつけろって言ったろーが」
はぁ?何言ってんの?
城島くんは私のこと助けてくれたんだよ?