私、お金持ちになっちゃいました!?



人気のないところまで来ると
突然、立ち止まる



「刹那、早くしないと花火始まっちゃうよ?」



背を向けたまま動かない刹那
返事をせずにしばらく固まる



………なんなんだろう…この無言は…




シンとした空気が苦手な私は
落ち着かずにソワソワし始める



その瞬間



バッと振り向いた刹那に
両肩を掴まれた



「わっ…」



唐突のことに思わず
驚きの声が漏れる



び、びっくりした…



「ご、ごめん…!」



刹那が焦ったように謝るけれど
両肩はガッチリ掴んだまま離さない



刹那と目が合う…顔赤い…?
またずいぶんと長い間
沈黙が続くーーーーーー。
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