私、お金持ちになっちゃいました!?
6話
6話 *現れちゃいました*
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「私のことどう思ってるの?」
あの花火大会の日
私は思い切って
綺羅に告白した。
しばらくの沈黙のあと
「わからないんだ…」
困ったような苦しそうな顔で
話し始める綺羅
私はただ黙って彼を見つめる
「好きがなんなのかわかんねえ…けど、お前が他の奴と話してたり、他の奴に触られたりするとすげー嫌なんだよ」
それが俗に言う
好きという感情
ただ、きっと彼は何か
過去に囚われたまま
鳥籠の中から抜け出せて
いないのかもしれない
愛されたことがないから
ううん…
愛されていないと思って
生きてきたからなのか…
原因がなんなのかは私にはわからない。
でも…私はそんな彼を
守りたいと思ってしまった。
「綺羅…今は好きがなんなのかわからなくてもいい」
今度は私から綺羅を抱きしめる。
驚いてるのか…はたまた
別の表情をしているのか…
私からは綺羅の表情が見えない。
でも遠慮なく言葉を紡ぐーーーーー。